2013年3月24日日曜日

やっぱりフェデラー(その1)

テニスをいっしょにやっている人に好きな男子のテニスプレーヤーを聞くと、「フェデラー」と答える人が多いように思う。

私もフェデラーファンの一人だ。

フェデラーのテニスは見ていて楽しい。

なぜ楽しいか。

1.フォームが美しい
つねにリラックスした、体の動き、どこにも無理な力が入っていないしなやかな動きは、本当に美しい。ナダルのフォアハンドのフォームはとても真似できそうもないが、フェデラーのフォアハンドなら真似できるというか、手本になるし、何度見ても飽きない。
フェデラーを超える美しいフォームを持ったプレーヤーは今後もなかなか現れないのではないか。

2.いろんなプレーを見せてくれる
いわゆる、オールラウンダーである。ラリーで勝負が基本ではあるが、ときおりサーブアンドボレーをしたり、相手のセカンドサーブでは、バックハンドスライスでリターンダッシュしたり、ドロップショットをしながら、前へ出たりする。
(フェデラーがウィンブルドンで初めてサンプラスを下したときの試合では、ファーストサーブはすべてネットダッシュしていた。)

フェデラーのネットプレーに対し、相手がロブで反撃すると、それを股抜きで、エースにしたりもしている(伝説の股抜きショット)。

テニスのテクニックのまさに「宝石箱」である。

3.バックハンドが片手
両手全盛のこの時代、片手で頂点に立った。サンプラスもそうだったが、極めれば片手でも世界をとれることを証明してくれている。それになんといってもやっぱり、バックハンドは片手が格好いいし、フェデラーその中でもさらに格好いい。まさに強さと格好良さを備えた奇跡のバックハンドストロークだ。
ドライブ系は、確かに両手のジョコビッチや、マレー、ナダルにはもしかしたらかなわないかもしれないが、それよりランキングが下の選手であればおそらくフェデラーのバックハンドのほうが、両手のそれより、早くて正確なのではと、私は勝手に思っている。特にその打点の広さは驚く以外にない。また、今でも進化しているのもすごい。
 それと、なんといってもスライスだ。特に芝のウィンブルドンでは彼のスライスを相手がミスする場面をみたり、対戦プレーヤーのスライスを警戒するようなコメントを聞いたりする。初期のころはもっとスライスが多かったようだが、現在では「とっておきの秘剣」のように、此処ぞという時に使っているようだ。一度、コートに立って見てみたいものだ。




2013年3月23日土曜日

チャンスボールのボレーは決めるな

ボレーのミス、とくにハイボレーのミスは痛恨の極みだ。

ダブルスでエースをとるのは、相手のミスがらみで甘いボールが来た時のボレーか、スマッシュが一番多いように思う。一方で一番目立つ痛いミスもハイボレーのミスではないだろうか。本来はポイントが取れたものを相手のポイントにしてしまう、この悔しさというか、情けなさ、とパートナーへの申し訳なさは、テニスをやっている人であれば相当数多く経験しているはずだ。

「ボレー」はバウンドする前に打つことを言うのであるが、当然、ストロークより打つ準備の時間が短い。それだけ素早い動きが必要になるが、一方でバウンド前のボールの勢いを利用できるので、動きは小さくて良いし、ハイボレーの場合ネットより上から叩けるので技術的にも優しい部類だ。ただ時間が少ないということは、その分メンタルのコントロールが難しい。「慌てる」、「焦る」ことがストロークに比べ多いのではないか。

それに加えて、「決める」プレッシャーだ。フワッと上がったボールが上がって返ってきたとき、

「これは、繋ぐように返すわけには行けない」とか、
サンプラスのハイボレー
「このチャンスを逃すと、次は自分たちのピンチになるかも」とか、
「決めないと、パートナーをがっかりさせてしまう」とか、
一瞬のうちに、自分にプレッシャーを掛けてしまう。

時間のない中、そんなプレッシャーも加わって、強いボールを打とうと、体に余計な力が入ってしまい、スイングが微妙に狂って、アウトしてしまう。
これがハイボレーミスの典型的なパターンではなかろうか。

じゃあどうするか、トッププロだってミスするので、簡単な解決策などあるはずがない。強いて言えば冷静になること。とくに、こんなチャンスボールが来たときは、「決める」のではなく「狙う」ことを考えるようにしている。狙い通りにボールが飛んで行って初めてポイントになるのだから。

チャンスボールは決めるのではなく、狙うのだ。

こうすればパートナーが、引きつらせた笑顔で、「ド、ドンマイ」という機会も減るのではないかと思っている

2013年3月18日月曜日

バックハンドストローク(その1)

フェデラーのバックハンドの
テイクバック
テニス初心者にとって、バックハンドストロークはひとつの大きな関門だ。テニスを初めて7年経つが、いまだに不安定きわまりない。

私は極端な右利き、別な言い方をすれば、左手が不器用なので、左手を使わないで済む片手打ちだ。普段は片手撃ちでも強いボールが来ると、とっさに両手打ちになる人がいるが、左手が不器用な私は、そんな真似はできない、生粋の右利きなのだ。

そんな私は初心者の頃、フオアハンドを逆にする要領でトライするも.全く打てず、非常に難儀した記憶がある。今にしては思えば、タイミングが全くあっていなかった。片手バックハンドの場合フォアハンドとはヒットポイントが違うのだから、同じタイミングでは打てないのだ。

フォアハンドでは体の真中でも良かったものが、右足よりも少し前でヒットしないとちゃんと力が入らない。ところが、それがバウンドしたくらいになって、「ん!間に合わん!」と気付くので慌てて左手を添えたり、スライスもどきのスイングに切り替えたりする。しかしそのリカバリは虚しく、当ったボールは、たいていは大きく上のほうへ飛んでいって、反対側のフェンスに直撃する。

 片手バックハンドは、フォアハンドに比べ、極端にヒットポイントの幅が狭いのでタイミングを合わるだけでも、難易度は非常に高くなる。特に(スライスに対して)ドライブ系はスイングを大きくせざるを得ないため、余計難しい。フォームはうまい人を観察したり、YOUTUBEでプロのフォームを見たりして覚えることはできるが、タイミングは実際に飛んでくるボールを打ってみないとなかなか身につかない。しかも打つ機会はフォアハンドより圧倒的に少ないので、7年たった今も、よっぽど打ち頃のスピードで、うち頃のバウンドでなければドンピシャのタイミングでヒットすることは少ないのである。

ただ、ちょっとだけ、最近進歩したように思う。というのは、打った後もヒットポイントを見つづけるような意識でスイングする(打ったボールを目で追わない我慢が必要)ようにしたら、大分タイミングが合いやすくなったからだ。いままでは、打ったボールの行方を追おうとして、身体が早めに開いてしまっていたのが、横向きを保てるようになったために、ヒットポイントの幅が広くなり、いままでより、少し後でもヒットポイントにできるようになったからだと思っている。

テイクバックの時は後を向くぐらいでいいはずなのだが、今思えば初心者の頃は横向きもできていなかったように思う。

結論:「片手バックハンドは後を向いて打て」

バックハンド(その2)では、「回外」について書こうと思う。いつになるかわからんが・・・

プロネーション


いきなり、技術的に難易度が高いテーマで書いてみます。

フェデラーのサーブのインパクトの直後
インパクト面が外を向いている
テニスの勝敗には、サーブの良し悪しが50%ぐらいを占めてるのではと私は思っている。
それだけ重要なストロ-クだし、一人でも練習できるので、テニスを始めた時から、サーブには最も、情報収集の時間を費やし、練習に気を使ってきた。

いろいろ情報を漁っていると、かならず「回内」「プロネーション」という言葉がでてくる。イラストやプロ選手の写真などでそれは解説されているが、真似ようとしてもなかなか自分の中でしっくりとしなかった(回内の動き)。それらしく、肘を軸に、手の平を自分の方から前に向ける動作をやってみるものの、「こうじゃないはず」と、違和感が拭えなかった。


そんなに成功率が高くなくてもいいのだ。100回に1回でもいいので、プロネーションが効果的なサーブを打って、「ああ、この感触だな」というのが得られれば、その再現率を高めていけばいいのだが、正しい(と感じられる)形をつかめないまま、長い間悩んできた。

でんでん太鼓
プロネーションとは別な表現をすれば、「でんでん太鼓」のように、ラケット面がグリープを軸にして回転する力を利用するために行う動作だ(と思っている)。あのでんでん太鼓を叩くときの動作で、ボールを思った方向に飛ばすなんて、ありえないくらい難しい。そう思いつつも、それがサーブの動作として必要とあるので、習得しようと足掻いてきた。

パンといきよい良くあたって、フラットサーブのような打球ではあるものの極端に右に飛んでゆくし、全く回転はかからないので、「どうも違う感」が否めない。よくプロ選手のインパクト後のような、肘が高い位置で90度に曲がっているようなフォームにまったく近づかない(これはどちらかというと「内旋」だが)。


ところがである。最近スピンサーブの真似事をしている中でなんとなくわかってきたのである。ひねることを意識しすぎているのだ。確かに肘を軸にしてうでをひねる動作ではあるが、でんでん太鼓ほど極端である必要はないのだ。

よく「サーブはラケットの振る方向と、ボールの飛ぶ方向が違う」といわれる。プロネーションはその延長線上に行われるべき動作なのだ。というかその延長線上にあると考えてやるとしっくりする。

サーブを打つ方向を向いて立ったとしよう。これに対しサーブを打つときのラケットの動きは極端に言うと大きく「バイバイ」をするような動き、ラケット面が打つ方向を維持したまま、左下から時計回りに大きく回るような動きであるはずだ。
それじゃあ、ボールは前に飛ばないよと思うかもしれない。確かに実際は「バイバイ」よりも若干ラケットは前にも少しだけ移動している。ボールの推進力それだけで十分で、だから意識としては「バイバイ」とほぼ同等と思ってラケッットを振ればいい(特にスピンサーブはそんな意識で打つはず。)。

で、プロネーションはこの「ラケット面が打つ方向を維持」するために行う動作という意識でいればいい。もう少し詳しく言うと、コンチネンタルもしくは、それに近い薄いグリップで、ラケットを正面を向けたままバイバイのように回転させた最後の最後、インパクトの直後にあくまで腕の自然の動きの流れで、手のひらがほんのすこしだけ、内側ではなく、外側を向くようにするのだひねりで打つ意識は必要ない。

この感覚で打つと、いままでのサーブとは違ったインパクト感が得られる。そんなに力を入れていないのにボールの勢いと、回転がかかっている手応えを感じることができるのだ。

なんとなく、腕の使い方はわかってきた。あとはこの再現率の向上(時々、手のひらが内側を向いて力のない打球になる)と、スピード、回転を高めてゆけばいい、ひたすら「打つべし」。