2013年4月2日火曜日

サーブはスライスサーブから

 常にサーブはチャレンジしている。
 今まで、これだ!という感じを持ってやったことがなく、常にあーでもない、こーでもないとフォームをいじっては、試し、いじっては試ししている。
そんなことを7年間続けてきたのだが、始めた当初から比較して、変わったなあと思うのもサーブである。

 振り返って見ると、始めたころのサーブは本当に酷かった。当時のファーストサーブは、今のセカンドサーブよりも、遅くて、不安定だったはずだ。セカンドサーブに至っては、いわゆる羽子板サーブで、チョンと打って、あとは重力に任せるような感じで、下手に弾む分だけアンダーハンドで打ったサーブよりも、相手にとって打ち易かったのではと想像する。

ラケットダウン時のラケットの面が横向き
当時の私は、そんなレベルからいち早く脱しようと、スクールは、開始時間より早めに行って(タイムスケジュール上、朝いちだったので、早く行けばある程度自由にコートとボールが使えた)、2カゴ分のボールのサーブ練習をした。またスクールや、サークルで普通のスライスサーブを打つ人を見ては、あんなふうな回転がかかったサーブが打てるようになりたいと、フォームを見て研究したものだった。

 サーブの最初のハードルは、回転をかけることだった。一緒にプレーする人は、皆セカンドサーブでは必ず回転がかかっており、サービスエリアの手前でブレーキがかかったように、サービスエリアに収まっているのを見て、どうやったらあのような回転がかけられるのか不思議に感じていたのだった。ネット上にあるテニスのウンチクや、ハウツー本にはそれらしいことは書いてはあるが、それに沿って実践しても、なかなかイメージしたとおりの、回転のかかったサーブは打つことができなかった。

 今思えば、回転をかけるために何が最も重要なのかを理解していなかったからだと思う。それに気がついてからは、自然な動きで回転がかけられるようになった。

 「グリップ」なのだグリップを薄くすることで、自然に回転はかかるというということを理解することが重要なのだ。(気づく前から薄くは握っていたが、それがボールの回転に影響があるということは解っていなかった。)

 グリップを薄く握ると、ラケットダウンするには、写真のようにラケットの面が横を向くことになり、このラケット面が、インパクト時に正面を向くラケットの動作、つまりラケット面が上方向に移動しつつ、横から正面に向いていゆく動きが、結果的にやや斜め方向の横回転を生むことになるのである。

 簡単に言うと、ラケットのグリップを薄くし、自然にスウィングすれば回転はかかるということだ。
薄く握った場合、ラケットの振る方向はボールの飛ぶ方向と同じにすることは、腕に無理な負担がかかり、かえって難しく、自然と飛ぶ方向より30度から60度くらい右上方向にラケットを振ることになるはずである。

 これに気づいたことをきっかに、私のサーブは一気に進化した。それまでは回転を意識しすぎて、それこそリンゴの皮を剥くように、ボールの周りを撫でるようにスウィングしていたため、ヒョロヒョロとした力のないサーブになっていたのだが、ただ普通にラケットを振ることで、それなりの回転とスピードもある、少し厳しいコースに行けば、中級者程度の相手であればミスしてくれる可能性のある、中級者のサーブになったのであった。

 薄く握りリラックスしたスウィングで回転のかかたボールを打つ、この感覚をまず身につけないと中級より上へは行けない。この打ち方だと、自然とスライスサーブになる。さらにプロミネーションが必須になる、トップスピンサーブ、あるいは(エースを狙え、かつゲームで使える確率の高い)フラットサーブは、これが身についてからでないと打つことは難しい。

まずは、それなりのスライスサーブが打てるようになることが、サーブ上達の近道だと私は今、思っている。

P.S 私の妻は、厚いグリップでまっすぐ叩く、生粋の羽子板フラットサーブだが、回転ほとんどがかからないので、バウンドが滑り、リターンが振り遅れてミスになることが結構あり、中級クラスだとそれなりに効果的なものではある。ただ、セカンドサーブでは、確実性を高める手段がないために、ダブルフォールトがかなり多くなるというデメリットがある。
羽子板サーブには、ダブルフォールトが多くなる、または、セカンドサーブがただ入れるだけのサーブいずれかになってしまう宿命は免れられない。それでも私の妻はサーブの上達には関心がないようで、頑なに変えようとはしないが。